水道水の硬度とは — 単位・区分・WHO と日本の目安
公開日: 2026-09-23 / 最終更新日: 2026-09-23
水道水の「硬度」は、水に溶けているカルシウムとマグネシウムの量を表す指標です。日本では、カルシウムとマグネシウムの合計量を炭酸カルシウム(CaCO3)の量に換算した「mg/L(ミリグラム毎リットル)」で表します。数値が小さいほど「軟らかい水」、大きいほど「硬い水」です。
区分の目安 — WHO と日本で少し違う
WHO(世界保健機関)の資料では、硬度はおおむね次のように区分されます。
| 硬度(mg/L) | WHO の目安 |
|---|---|
| 〜60 | 軟水(soft) |
| 60〜120 | 中程度の軟水(moderately hard) |
| 120〜180 | 硬水(hard) |
| 180〜 | 非常な硬水(very hard) |
一方、日本で一般に「軟水/硬水」と言うときは、100 mg/L あたりを境目にすることが多く、東京都水道局も「日本では一般に硬度 100 mg/L 以下が軟水、100 mg/L を超えると硬水と呼ばれることが多い」という趣旨の説明をしています。つまり、東京の水道水の区市町村別平均(令和7年度で 33.9〜80.8 mg/L)は、WHO の区分では「軟水〜中程度の軟水」、日本の通称では「軟水」に当たります。
水質基準と「おいしさ」の目標値
日本の水道水質基準では、硬度は「300 mg/L 以下」と定められています。これは飲んで安全かどうかの基準です。これとは別に、国の「水質管理目標設定項目」(厚生労働省の告示として定められ、現在は環境省が所管)では、おいしさなど水質管理上の観点から硬度 10〜100 mg/L が目標値とされており、東京都水道局もこれに沿っています。硬度が極端に低いとコクがなく、高すぎると好みが分かれる、という経験的な目安です。
同じ市区町村でも値は変わる
本サイトの一覧を見ると分かるとおり、硬度は市区町村ごとに違うだけでなく、同じ地点でも季節によって変動します(例:新宿区の監視地点では令和7年度に 62.4〜78.8 mg/L の幅)。水源の川や地下水の状態、浄水場系統の切り替えなどが理由です。本サイトでは単一の数値だけでなく「年度平均」と「範囲(最小〜最大)」を併記しています。
まとめ
- 硬度=カルシウム・マグネシウムの量(CaCO3 換算 mg/L)
- WHO 区分では 60 / 120 / 180 mg/L が境目、日本の通称では 100 mg/L が境目
- 安全基準は 300 mg/L 以下、おいしさ等の目標値は 10〜100 mg/L(水質管理目標設定項目)
- 東京の区市町村別平均は 令和7年度で 33.9〜80.8 mg/L。同じ自治体でも地点・季節で変わるため、平均と範囲をセットで見る